座右の書

中村天風
[2002/09/28]

自分の座右の書、もしくは80歳の目標です。
とは言っても、知らない方も多いと思いますので、本のオビに載ってる紹介

タイトル:心に成功の炎を
なぜ、各界の頂点を極めた人々が「生涯の師」として心服したのか。
「原敬(元首相) 山本五十六(元帥) 後藤新平(満鉄総裁・元内相) ロックフェラー3世夫妻 浅野総一郎(浅野セメント創業者) 松下幸之助(松下電器産業創業者) 北村西望(彫刻家・文化勲章) 岩松三郎(初代最高裁判所判事) 砂野仁(川崎重工元社長) 双葉山(35代名横綱) 6代目円生(落語家) 松田権六(人間国宝) 稲盛和夫(京セラ会長) 宇野千代(作家) 畑崎広敏(ワールド社長)」

「中村天風師とは何者か・・・
 明治9年、華族に生まれながら、軍事探偵となり、満州へ、「人斬り天風」と恐れられる。死病を治すために欧米からインドへ。その間、コロンビア大学医学博士、日本人初のヨガ直伝者となる。
 帰国後、東京実業貯蔵銀行頭取、大日本製粉重役となるも、突如一切の地位を投げ打ち、大道説法に転じる。その波瀾の半生から得た"人生成功の哲学"」


とか言うと、一体、何者??と思われるでしょうが、「明治の初めから戦後までを生きた日本の偉人」が一番の説明かな。タイトルの「心に成功の炎を」ってのはあんまり気にしないでください。巷にあふれる成功本とは根本的に格が違います。「チーズはどこか?」とかなんとかいう本が以前、流行ってましたが、比べるのが間違ってます。もちろん、いかがわしい信仰宗教本でも無いです。

八重洲ブックセンターとかに行くと、最近、天風の関係本がたくさん置いてありますが、本人の書いた本を読むのをお勧め。読めば一発で分かります。それくらいに凄いです。ところが、値段が一万円と高い。ということで、この本に書いてあることの中で、私が咀嚼できたことを一部抜粋しますね。


「1. 精神的食べ物について」
見たこともない食べ物に対して、人は細心の注意を払って食べる。けど、精神的なことは違う。皆何も気にせず心に入れちゃってる。だから、弱くなっちゃう。精神的なことほど、「自分にいい影響を与えてくれるか」って細心の注意を払って心に入れなくちゃ。

「2. 考える体勢」
夜寝るときに、悪いことを考えるのは誠によくない。人は、背骨の上に脳があるとき、一番健全に考えれる。だから、寝る前は楽しくなることばっかりを考えるようにしなくちゃ。本当だったら、何も考えないのがBESTだけど、これは難しいから。

「3. 頭か心で受け留めるから、駄目なんです。腹でうけとめなくちゃ」

「4.命というのは、こうして生きている現実の状態に対する代名詞なんだ」

余計訳わからなくなったかも知れませんが、全部事実です。
だから、もうちょっと、分かりやすく?説明しますね。

「1.飲み会でのシモネタ」
飲み会で男が救いの無いシモネタを言ったとしましょう。それに無視する女性は、現実として認識してないので、せこいです。どんだけアホな話でも事実ならば、世の中はそんなことはあると思わなくちゃ。けど、それをいちいち心に入れても同じようにアホになるだけです。だから、魅力的な女性ってのは、さらりと受け流します。そんな姿を見ると、@ああ、やるなぁって思いマス。

2は結構大事です。
このHPを読んでると、こいつは悩むのが趣味じゃねーかと、思えるかもしれないけど、うなことありません。足してゼロになる位は明るいよ。ってそれがこのHPから分かるなら、もっとメールを貰ってると思うけどw ま、それは置いておいて、本気で考えるときは、座禅くらいはします。この本にも書いてありますが、一時間体勢を崩すなって言われると、一番楽なのは座禅です。っていっても、足なんて組みません。単にあぐらかくだけです。けどそれじゃあ、骨盤的に疲れるので、お尻に座布団を挟みます。昔、そこら辺の本を乱読して、結局、この形に落ち着きました。R&B-Timeでも同様です。本気で聴くときは、真っ暗の中で、この体勢です。ホントどんどん突き詰めれるよ。寝る直前に悩んだことは、もうずっと無いです。

3は本気で難しいです。けど、一日の時間があれば、心や頭から腹に持っていくのはもう出来ます。だから、毎日考え抜くことはあっても、一日以上、悩んだことは無いです。それでも、ふっと思い返して痛いことは多々あるけどね。けど、それは当然ジャン。恋愛の痛みを大切にすることと、悩むことは違う。それが分かれば、P2S2H2的には免許皆伝なんだが、それが能動的に出来る人にはあんまり会った事ないなぁ。よく、「私は後悔しないように明るく生きてるよ」っていう人がいますが、答えとしては2番目以上にはなり得ませんね。って、どちらか片方本気じゃなかったら、後悔する必要なんてゼロだけど。そんな恋愛ばっかなら、止めた方がマシだと思うなぁ。

4もよくよく考えればなるほどなぁと思う。代名詞かーー。深い言葉です。

ということで、一体何を言いたいのか分からない気もしますが、中村天風はもっともっと分かってます。心がどこから生まれるかも、絶対に分かってると思います。伊達に、インドのヨガの大師から免許皆伝?もらってません。小学校でR&Bの授業をやって、夏の読書感想文はこの本。これで、日本は大丈夫です ってな位だなぁ、ホント。


一万円は高いですが、それ以上の価値はもちろんあります。もし良かったら、買ってみてください。ある意味、本HPで紹介している全てのアルバムよりもお勧めかもね。


もうちょっと言えば、この本は「心に成功の炎を」ってタイトルに合わせて喋ってるから、中村天風のフルレンジは載ってません。だから、ちょい不満です。俺っちはもっともっと知りたいです。ただ、「苦虫噛み潰してるような顔して生きてる人&この世の辛さを背負ってる風な人」は読んでください。きっとイイ影響を与えてくれます。もし自分が入院する前に、この本と出会っていたら、あまりにここに書いてるのが正しすぎて、正面から向き合えなかっただろうなぁ、、、、と思う。それ位に圧倒的です。


ネットで調べたところ、他の本も出ているようです。買う予定にした本をピックアップ
運命を拓く―天風瞑想録 
・「君に成功を贈る」 中村天風 日本経営合理化協会
・「天風先生談」 宇野千代 二見書房
値段も手ごろなので、お勧めです。「運命を拓く」とか、文庫で数百円だから、アルバム一枚分、回してみたらどうでしょう??

「運命を拓く」を早速買って読みました。ちょっとイマイチでした。基本的に講談の人だから、それを上手に文字に起こしたかどうかで、本の出来が変わる。で、この本はそこまでじゃなかったなぁ。

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