Keyshia Cole
"just like you"
Deep系歌手の2作目の公式で作られた作品だが、彼女なりの成長が素晴らしい
[2008/01]

デビュー作は衝撃だったけど、今回も同じ路線で来た。
というよりも一度手に入れたメッセージ力の強さは失わないから。そこが曲の良さで売る歌手との違い。ある意味、Deep系の歌手は一度リスナーに受け入れられたら、歌手としての寿命は長くなる気もする。featuringが多いのは、ビジネス的にこの次期に作品を出したかったのだろう。まあこれだけ声でアピールできる歌手なら、殆どデュエットの作品で1作は持つのも確か。そんな意味では歌手としての成長を見るなら、2作目でなく3作目の方がいいと思う。

けど、本作での中で1人で歌っている曲の出来がいい。デビュー作が売れた事が彼女の中でいい効果をもたらしているのだろう。明らかに本作までの間に成長してる。03:Fallin' outを聴くと、その成長を感じる。このサビでの寛ぎ感が前作との違い。デビュー作のどん底曲にハマッタ人ほど、こういう曲を聴いて欲しいです。4:Give Me MoreはUP寄りのテンポがいい。前作ほどDeepで押してないのもナイス。

作品が受け入れられた事で過去になる想い出がある
そんな気分になるのが05:I Rememberです。毎晩思い返す程に過去になってなかった処女作と違って、この曲ではI Rememberという通り、過去を想い出している視点から歌ってる。こういう曲を聴くとやっぱり「何があっても人は生きていくべきだ」と思うんだよね。そんな生きる力をくれると思う。そんな意味で緑レベルにしました。

07:Heven Sentもミドルのテンポに合わせて、心に抑制をつけながら歌ってる。サビで叫んでいる声を奥に配置してるのが、本作で始めて見せる立ち位置。ここら辺も2作目らしさを感じる。09:Got to Get My Heart Backはメランコリックなバックトラックに力強い声が載ってるのが素晴らしい。MaryJ.の2ndと同じ手触りを感じる。

11:Just Like Youもそうだね。バックの音を絞ってる。このピアノの音が気に入った。12:Losing YouはAnthony Hamiltonとのデュエットで曲もいいと思う。もうちょっと長めに作って欲しかった。13:Last nightのDiddyは邪魔でしょう。

ジャケ写も程よく抑制が効いていると思う。ガンつけてる顔の気もするけど、帯状にしてるのはポイント。売るために(前作と同じ路線と言いたいために)選んだ写真であって、本当の彼女はもっと道の先にいるのだろう。アルバム全体として、そんな感覚を受ける作品になってる。中に全面の写真があるから最後まで悩んだのな。CD裏の写真の車にもたれている写真は微妙にイモっぽくて、Sisqoに似てるかもね。Was it Worth it?やJust Like Youのページの隣の写真が最高かな。これを微笑みと受け取ることが出来たらかなりの表情理解度だと思う。CD自体にプリントしてあるのも頷ける。


個人的にはこの作品でよりKeyshaを認めた。まさしくDeep直系。処女作を気にいった人には確実にお勧めできる作品。1,2作目の完成度ではMaryJ.の2&3作目と同じくらいと言ったら誉めすぎになるかな。けど、確実にそのレベルを狙っているし、いい結果を出してると思う。


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