Terry Ellis

  87 Terry Ellis "Southern Gal"
(1995年)
<A rank>
・Where Ever You Are [S]
・I Don't Want to Wait Till Tomorrow [S]
・It's You That I Need [SM]
・It Aint't Over [S]
・I Don't Mind [S]
・Slow Dance [S]
・Sista Sista [S]
・What Did I do to You? [S]

<B rank>
・She's a Lady [S]

<C rank>

[2001/09]

En VogueのメンバーであるTerry Ellisの作品。次回作がずっと出ないから彼女はグループ活動を優先したのだろう。90'S女性グループの原型となり、絶えず道を切り開いてきたEn Vogue。そんなグループ方向性と違い、このアルバムでは彼女自身の方向性を優先してる。それが好きな理由です。タイトル1つとっても昔から温めてきた事を思わせるしネ。このアルバムがいい出来なのに、ソロよりもグループ活動を優先した心意気も好きです。

It Ain't Overの歌いっぷりからジーンと来る。ほんとソロとして十分やってけるレベルだと思う。Where Ever You Areは一発KOレベル。これに震えない人はいるのかしら?と思う。1歩1歩高音に向かって歩んでいく曲の構成が秀逸。このアドリブ"Fafafaa"はR&Bの中で1番自分が好きな高音です。他の歌手の高音は怖いが、これはホント空に舞う羽毛だから。続くI Don't want to wait till tomorrowもハイレベルな曲だしネ。

What did I do to You?はHip-Hopテイストの曲。アルバムのチェンジオブペースとして楽しめる。低音を意識したボーカリゼーションもナイス。確かに彼女は同じメンバーのドーン・ロビンソンの様な色気は無いが、同性に訴えかけるような独自の色気が漂ってる。Slow Danceは寛いだ曲で題名の割には明るい雰囲気。バックの音かな? この感覚を生む源。R&Bじゃ珍しいと思う。

I Don't Maindはデュエットの曲。この曲を流していたら、高音部を友達がサイレンと勘違いしたw 本気で出せばそのレベルの高音です。アルバムのミドルの曲はイマイチ気に入らない。バックの音と彼女の声が競合してる様に思うんだよなぁ、、その点で、It's You that I Needはいい曲だと思いマス。最後のSoutharn Gal interludeは最後なのにInterludeとR&Bらしいネーミングだが、彼女自身のSoutharn Galという言葉の捉え方が伺えて面白い。

他でも書いたけど、女友達と楽しそうにしてる彼女の姿を遠くから眺めてるような、そんな手触りのアルバム。その姿を見てふっと微笑んじゃうような、そんな距離感がたまらない。


誰かから「R&B好きだよ」と言われても、「フーん、あれは知ってる?これは?」と突っ込んでしまいますが、Terry Ellisを知ってたら認める。彼女のアルバムはそんな位置付けかな?知ってる人はみんな知ってる隠れ名盤です。




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