58 Terry Dexter "Terry Dexter"
(1999年)
<A rank>
・i don't need you [S]
・alone [S]
・Straye Away [SM]

<B rank>
・i love you [S]
・are you feeling me [MU]
・Better Than Me [MU]
・i try [MU]
[2004/06]

Jaheimの処女作でデュエット:Remarkableを聴いた時、そのオールド・ソウルな歌いっぷりに、「80年代に活躍した歌える歌手かな」と思ってた。Jaheimに負けないレベルで、だからこそデュエット集にも収録した。だからこんなに若いって知って、ホントびっくりです。

一言で言えば、「Monicaのアルバムをなぞってる」って感覚。同じくらいにオールドな雰囲気を持ってるからかな。けど、ターゲットをMonicaの処女作でなく2作目に持ってきてる。だから本作もイマイチのUPが多く、Terry Dexterの魅力を生かせてない。

1:Better Than Meからモロにその方向性。こういう曲をHITさせるには、やっぱりそういうペルソナが必要で、Monicaも、Terry Dexterも持ってない。それでもMonicaがAngelをHITさせれたのはネームバリューとかであってさ。2:i tryも同じでしょう。TLCとかビヨンセとかに任せるべき曲だと思うな。本人の魅力が出てない。

5:Staryed Awayは彼女が生きてる。こういう曲をメインに持ってくるアルバムにしてれば、絶対に04年までには二作目を発売できてるよ。6:aloneもかなりイイ。彼女のファットな歌いっぷりが輝いてる。イイ曲はモニカの処女作に近い。それが本作の魅力だと思うな。モニカの処女作が好きでたまらなく、Jaheimとのデュエットも気に入ってる人にはお勧めのアルバムであるのは確か。自分も本作を買って良かったと思ってる。ただ、2作目を作れてない現状に不満が大。
7:are you feeling meを聴くと、こんな若く明るい曲で映えない人だなぁと思う(そっちの方が個人的に好きだが)。8:i love youはもうちょっとマシな曲を提供すべきだろうに・・・。

9:i don't need youはホントに絶品。monicaの"before you wark out of my life"レベルの曲です。この曲だけで買ったのを満足した。出だしの「Doruru Doruru」からキテル。他の曲とは数桁レベルが違う。この吼えっぷりこそが彼女の真の魅力でしょう。という事は耐えるんじゃなくて、泣くんじゃなくて、怒るってことね。この曲だけは独自の世界を作ってる。こんな曲が後二曲あれば、絶対に名作になってた。

低い点数になってしまったけど、このアルバムのExexutive Producerの責任は限りなく重い。プロデュースの方向性さえ間違えなければ、Monicaの処女作まで行った。それほどのポテンシャルを持つ彼女なのに、狙ったのはMonicaの2作目なのだから。Jaheimとのデュエットで名を上げたと思うけど、未だに彼女は2作目を作れてない。こういうタイプほど、2作目で化けるというのに。

もう現代はJaheimレベルじゃないと、処女作から爆発することは無いと思う。この曲の中で一番彼女らしさを感じるのはi don't need youの吼えっぷりだけだから。人生経験が少ないうちは同時代性を目指さない限り失敗作になる。これが最近の自分の結論。若い頃から人生経験を積んできてなく、かつ、同時代性を目指せない人はやっぱりいる。JoeもUsherもそうだと思うな。JoeもUsherも奥にはナイーブを感じる。すなわち「若い男=女のケツを追っかける」とは違うから。己の世界もなく、同時代にも響かなければ、やはりHITはしない。けど、そんな彼・彼女でも、輝くものがあれば、二作目までを任せるべきでしょう。

結論:
真の作品を与えられなかった彼女のsoulのためにも、9:i don't need youはいつか何かの形でセレクト集に選ぶつもりです。


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