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Syleena Johnson "Chapter1: Love,Pain&Frogiveness" | |
(2000年) <A rank> ・Everybody Wants Something [SU] ・Baby I'm So Confused [S] ・I Am Your Woman [M] ・You Said [MS] ・You Got Me Spinnin' [MS] ・Het On Me [S] <B rank> |
[2002/06] 素直に言うと、これだけ完成度の高いアルバムに点数をつけるのはしんどい。この世界に浸りたいか・救われたいかどうかであって、点数どうこうのレベルじゃないから。だからMaryJ.のUPも遅れたし、SyleenaのUPも遅れてしまう・・・曲毎の特徴は↑のリンク先のページを見てもらえればいいと思うから。 極論からいうと、MaryJ.に硬度をどんどん加えていくとSyleenaになるって感覚。どん底を歌っていても、破綻さも・どうしようもなさも 少ないんだよね。かっちり固めてくるこの視線はまさしく男勝りです。MaryJ.が体当たりな強さとすれば、Syleenaはそのまんま強い。だから結構、凹みます。昔は聞くまでに数十分は心の準備を必要とした。今はそこまでではないが、やっぱり大きく深呼吸を数回しないとスイッチ・ONできないや。普段からDeepな作品を流す俺っちでも、これは流石に普段は流せません。 1:She Beginningからぶっ飛んでる。この視線の鋭さは、「本人じゃなくて女友達について?」と思う位に貫徹してる。この不吉感ありまくりのイントロの時点で逃げるのが当然かもネ。2:I am Your Womanは結構聴きやすい。男は逃げちゃいけません。所々に入る泣き声が妙に安心してしまう。それにしても、いつも聴いてて思うのが、Syleenaは絶対すべらかな声も出せるよ。今はアレサ風に歌ってるけどさ。彼女がアーシーですべらかな声を出した日には天国間違い無しなのだが。一体いつになるのやら。 |
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3:You SaidはFeat. Liverty Cityだけど、彼らを好きな人には絶対聴いて欲しい。灰汁の強さじゃ近年稀に見るあのリードからここまで本気を引っ張り出すのはマジモンすごい。この本気バックコーラスには頭じーんときます。1:40台からの二人の掛け合いはホント一聴の価値があります。心なしか、男が泣き声で、その点が一番凄かったりする。やっぱり男を泣かせないとね。それなら安心していいと思うな。 Syleenaの一番可愛い面が見れるのが4:Baby I'm So Confusedです。やっぱりぶっ飛んだ恋愛ってのは辛さの前にConfusedが来る。ここで引けば傷は浅くてすむのだけどね。これだけ甘えた声をだしてちゃ無理というものか。このConfusuedに振りまわされて、正常な判断が出来なくなるのだろう。本人はいたって分かっているつもりでも、端から見れば一目瞭然って状態。だからこそ体を張ってくれる親友は、体を張った恋愛には必要です。そんな関係が無ければ、ホントに闇夜をさまようもんです。一寸先が闇であっても、せめて手もとの行灯ぐらいは必要だから。 きたーーー5:Intoro。はぁーー、うわーーー、MaryJ.のMyLifeと一緒で、こんなイントロは赤信号だよ。 で、6:Everybody Wants Somethingです。この曲で一気に底に行きます。ささやくように始まるのにね、どんどんSyleenaは吼えて行きます。1小節毎にDeepになってくぞ。1:50台の吼えっぷりは鬼レベル。むちゃくちゃです、Syleenaが一番吼える。こんなんやられたら蒲団ほっかぶりで歯ガチガチもんだよ、まじもん。そんだけ吼えながらも、タイトルはEverybody Wants Somethingと俯瞰してる。ここが一番怖い。自分自身の恋愛の普遍性を探ろうとしているから。(こんなの普通じゃない)と聞えないように俺もいいたいぞ。本曲は吼えっぷりで[U]です。 7:You Got Me Spinnin'。きたーーそのまんま詞フェーズなのだが、Syleenaだけはカッつと両目を見開いてるんだよね。追っかけて行くとその瞳が見える。そこが怖い。メロディーに載せて軽く声を重ねているのにね、結局最後は吼えまくるし・・・。この曲はバックコーラスのウエイトが高いけど、MaryJ.の時のように支えているとは思えない。バックコーラスは安心してる気がするぞ。詞の[Vamp Out]部分だけは泣きが入ってるや。個人的には(怖いから)もうちょっと泣きを入れて欲しかったりする。 8:Hit Me Onは淡々と歌う姿が印象的。けど所々で口が裂けるほどに吼えてる(2:13とか)。 もしPVがあって、それ見た日には夢でうなされる気がする。それ位のレベルです。MaryJ.のMyLifeは、歌詞さえ見なければ流し聴きする事も不可能でないが、本作品はこの吼えっぷりの時点で完全無理だと思います。こっちの通常生活なんて一発で砕け散るよ。 きたーーまたIntoro。ふぅーーー。この先、ついて行けるのだろうか・・・・ 10::He's Gonna Do You Inはホント、遊び人:Lynnが瞼に浮かぶ曲。きっとこのアルバムをなんなくこなすのが真の遊び人なのだろう。そんな奴いるのかよ・・・って気分。SyleenaがHe Wantted Inside Meと歌うと激セクシーなのも不思議だったりするけど、そういうものなのかな。この《he found a warm place behind another man》って詞はなんなんでしょう・・・マジ逃げたいぞ。「こんな曲聴かされる俺だって泣きてーよ」って言葉をぐっと堪えれば、それだけでイイ男階段10段はいけます。 11:You Ain't Rightはリズミカルで、ちょっとホッとつける。サビでYou Know you ain't Rightとガンガンにかますから、女性陣の受けもいいと思う。MaryJ.もそうだけど「You Know ***」って"You Know"とつけてかまさないとアホ男とは遣り合えません。「あんた、分かってるでしょ」ぐらいを。「〜〜〜じゃないの?」って聞き方なら、あっという間にかわされちゃうよ。こんなの世界の超常識だが、アホ男は言い訳時において天才です(だからアホなのだが) 12:AinT No Love。。。来てしまった、このフェーズに。女性が決めたら、それでエンドです。そんなもんです。いつものように家を空けていても、女性はその間に決定的な時間を過ごすから。無限の容量を持つダムなんて存在しません、いつか決壊です。「いつもの言い訳」が通用すると思って、頭に?マークが飛びまくる男の顔が浮かんでくる曲です。そんな意味では、決定的な1歩を踏み出せない女性にお勧め。MaryJ.はその瞬間が曲としては無いからなぁ。Syleenaの本曲と次曲で完全に決定。迷いが微塵にもなく、顔が写りこむほどの切り口、、、まさしく一刀両断。マクナイトが男性陣の方を見せてくれてますが、、、なんでか分からないけど、こちらの方が怖いです。 曲の出だしの時点で純度がMAXになります。13:OneDay まさしく恋愛の極北。どん底で逃げなかった女性だけが裁きの資格を得る事が出来る。この曲だけは俺も極限いけます。前曲と違い、《愛してる》という気持ちに満ちているのが最高。声の表情はあくまでも優しくて、怒ってない。だからこその真の裁きです。That I was down for youだからなぁ。《愛してた》からじゃないよ。I loved you と歌ってないでしょ。 downだからなぁ・・・このdownが一番深いと思うや。《愛》によって手に入る訳じゃありません。試練を潜り抜けてこそネクストレベルに行けるのだろう。それが出来ない人ほど、《愛してる》と一時の間だけ言いたがります。そんなもんです、世の中は・・・ 神を信じる彼らの何が一番凄いかって、「試練を受け入れる」準備をしてるからです。そんな意味では、そんな試練の物語に満ち溢れてる聖書を幼い頃から読むのは、確かに価値があるのかも・・・ってたまに思う。 14:I'd Rather Be Wrongは、マジモン舌打ちしちゃう曲。これだから女っていう生き物は・・・って思う。卑近に言えば、きっちりカタはとってくるって感じ。ということでこれ以上はコメントできる身分で無いのでパスです。 15:All Of MEはまさしく木洩れ日の召喚。これが救いの光です。 最後にChange the Soul Thankyou Lordと歌いますが、ここまで潜り抜けないとChange the Soulは出来ないのか・・・それは絶望に近い感覚。R&Bを広めるのを目標にしながらも、世の女性が皆こんなの出来たら、怖くてオチオチ声もかけれない世界になっちゃうぞ。うーーん、世の中バランス大切です、と初めて思い知らされるほどの作品。あまりに絶句。途中からランク付けしてませんが、ご容赦してください・・・ この歌詞カードだけは、強調部分がサイズUP&太字になってます。きっとSlyeena本人の意志でしょう。この方法かなりイイと思うな。こんなレビュー読まないで、その部分だけきっちり読みながら聴くのをお勧めです。 |
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Syleena Johnson "Chapter2: The Voice" | |
(2002年) <A rank> ・I Believe In Love [SM] ・Guitars of The Heart [SS] ・So Willingly [S] ・No Wards [S] ・If You Pary YOur Crds Rights [MS] ・Dear You [M] ・I'm Gon' Cry [M] ・Tonight I'm Gonna Let Go [M] ・Is That You [M] <B rank> |
[2003/04] 1のイントロから明るくなったのが一目瞭然。Marvinのサンプリングがイイ味だしてる。2:Faithful to Youも期待通りの曲。こんな曲なら何処でも流せれるネ。3:Now That I Got Youも同じテイスト。 4:Dear Youから少しずつ自身の世界に持って行き始めてる。こんなステップが処女作とは大違いだ。明るすぎる2,3曲目よりは本曲の少し泣きの入った声の方が好きです。 6:I'm Gon' Cryになると本領発揮。処女作に比べるとリズムにあずけてる面が多いから聴きやすいです。7:Is That Youも同じテイスト。ここら辺のミドルはSyleenaらしいと思う。DeepなSlowだけじゃなくて、2作目にしてミドルテンポの曲でも自分らしさを表現できてる。制作陣の能力も高い。3作目はここら辺の曲から発展していくんじゃないかと思った。 8:Tonight I'm,,,,は男をひっぱたく雰囲気がナイス。Syleenaのしゃがれ声がきまってる。9:If You Play Cardes RightはBrownstoneも歌ってたなぁ。過去の名曲のカバーだったんですね。 10:No Wordsには彼女のもろさが出ている。甘えたトーンの泣き声がナイス。 11:So Willinglyが一番このジャケに近い。まさしく木洩れ日の召喚。痛みを光まで持って行ってるのがダイレクトに伝わってくる。12:Guitars of the Heartが一番底かな。逆さに聴いてもHappyと思えないのだが、サビでもそう歌ってる。結局のところ、SyleenaがもつHappyは通念としてのHappyじゃないのだろう。だからこそ、この地点でHappyと言えるのだと思う。強さというのは、通念としてのHappyを底で探すので無く、全く別種のHappyを持てるかどうかなのだ。それがダイレクトに伝わってくる曲。泣き声と呻き声なのだが、重くない。それも不思議だったりする。ある意味、一番Syleenaの奥が見えると思う。 13:Beleive In Loveは誰にでも伝わる名曲。けど、彼女が信じているのは愛による結果ではない気がする。「どれだけ冬が厳しくても、春がこれば再び花は咲く」 それが人の素直な強さということなのか。もちろん陽にそっぽ向く花が咲くかどうかは保証できないけれど。 流石Syleenaと思わせる歌世界です。 より親しみやすくなりながらも、大事な部分は変わってない。明るさは増しているけど、軽くはなってない。 うーん、やっぱりSyleenaは最高です。 未だにタイトルのThe Voiceの意味が分かってないです。Introの歌詞を探さなければ・・・ |