Silk

デビュー当初はBoyzIIMenよりも勢いがあったと思う。90年代の歌えるグループはJodeciとSilkという位置付けになってるから。処女作の出来としては3グループの中で一番じゃないかな。2枚目でもう1段の波を掴まえられなかったらしく、未だ超一流のアーティストではないが、R&B通を目指すなら聴いておいて損は無いと思います。


  86 Silk "lose control"
(1992年)
<A rank>
・Lose Control [SS]
・Freak Me [M]
・It had to be You [SM]
・Happy Days [U]
・I Gave to You [S]
・Girl U For Me [S]
<B rank>
・Don't Keep Me Waiting [MU]
・Baby It's You [MU]
・Interlude[M]

<C rank>
When I Think About You [MU]
[2001/11]

一曲目のIntroから激しく決まっているSilkの処女作。あの頃からJodeciと並ぶパワー・ボーカルグループの扱いを受けていたのも良く分かる。実際、End of the Lordの大HITまでは、明らかにBoyzIIMenより上だった。

Keith Sweatのプロデュース作品としても最高なのは間違い無い。実際はリードがガンガン引っ張っていて、5人必要かどうかは、幼な心にも謎だったが。

UPのHappy Daysが今でもすんなり聴ける曲作りなのも大きいしね。Slowの美メロ度も高いし、文句無しのアルバムです。Jodeciとタメ張るHなビデオクリップも中々良かった。精神性も同じ様に疑問だったが、そんな小難しい事はどうでも良くなる程のいいアルバムです。

様々な場所で誉められているように、確かにフレーズBabyは飛び抜けてる。普通は抑えつつささやくのに、このリードのBabyは駆け上がるような明るさが印象的で。

6曲目はイマイチ好きになれないが。タイトル曲は本気ナイス。Very Slowに映えるパワー・ボーカルを実感する。続くIt had to be youも明るいしね。そんな言う意味では、あの頃のJodeciとBoyzIIMenの両方のイメージに重なる事が出来る程の、表現幅の広いグループだった。

最後がI Gave to Youというのもナイス。ホントにプロデューサーの格の違いか。さすがKeithです。全部で10曲だから、どうしても点は低くなるが、このアルバムは絶対お勧め。中古屋で見つけたらすかさず買いましょう。


[2005/12]
Silkの2作目を買いました。SoulShock & Karlinは個人的にJam&Lewisを継いで欲しいと思っているけど、本作では微妙。コーラスワークがSilkらしさに欠ける気がしてし まった。いつも以上にLil' Gが目立つ配置になっているんだが、新たな魅力までは行ってないと思う。周囲を振りきって売れなくなったアルバムを重点的に取り上げるHPなので、本作の微妙な中途半端さからパス予定ということで。

こんな落ち着いた手触りなら、クリスマスアルバムっていう方向性でまとめたら成功したかもしれない。とくにアルバム後半は惜しい。セレクト集 に収めたら絶対にSilkって気づかれないと思う。だからそこまでネガティブに思っている訳じゃないです。中学生が部屋で流していても親が安心するSilkになって いると思うからw 

一番Deepなのは間違いなく10:How Could You Say You Love Me。曲の終わりの悲嘆に満ちた吼え具合はナイス。Don't Goよりも泣きが強いのがイイ。こんな手触りが他にも数曲あれば個人的に傑作扱いなのだが、一般的にはDru Hillの2作目のような扱いになっちゃうかも。


  85 Silk   "Tonight"
(1999年)
<A rank>
・I Wonder [SM]
・Please Don't Go [SM]
・IF You [M]
・Torun-U-OUT [M]
・Playa Road [M]

<B rank>
・Back In My Arms [S]
・Love You Down [SM]
・Meeting in My Bedroom [MS]
・Baby Check Your Friend [MS]
・Tonight [U]

<C rank>
[2001/11]

「Silkが戻ってきた」といわれるだけのことはある。Jodeciと比較されるだけのコーラスパワーに見合った作品で、1stを気に入った人にはかなりお勧めの作品です。あの頃に旬だった2000Wattsと組んだ曲はどれもイケテル。リードの声の表情がかなり増えてるのもポイントじゃないかな。2作目はコケタ扱いらしいが、それを踏まえてより良い作品になってると思う。

シングルカットされたIf Youもナイス。ビデオクリップじゃ相変わらずのエロエロな格好が微笑ましかったぞ。本HPではBランクですが、Tonight,Let's,, Meeting,,,は高い評価を貰ってることもあるし、その気持ちは良く分かる。6:SatisfiedからSilk得意のねっとりメロウな空間が始まる。

と思わせておいて、違う。ここが本作の最大のポイントだとずっと思ってた。このInterludeのくせに、続く7:Bady Check Your FirendのWOWWWという最初の声の透明度が高い。全体的に曲もエロ度数が低くてDeep度が高い。だからこそP2S2H2にとっても重要作です。この曲はこのままI Wonderになだれこむ。本曲については個人的で恐縮ですがこちらに書きました。

一転、肩の力が抜けたようなSexsellentにつながる。Love You DownはSilkとしては意外な程の素直な曲と思う。声の表情にお茶目さ感じて、ああリードの彼らしいなぁ・・・と思う。SuperStarとかも、繋ぎ系の曲だが駄曲ではない。Playa Roadも深い。Curtis Mayfieldのような哀しさを詰め込んでいる訳ではないが、エロさはかなり少ない。エロい遊び人と、Curtisの歌う遊び人の間にある場所。憐れんでいないし、突き放してもいない。俺も同じように馬鹿だよかな。

だからこそ続くPlease Don't Goに繋がるのだと思う。厳かさをたたえた雰囲気は明らかにネクストレベルにたどり着いた事の証左。本作品の重心であること間違い無しです。そのままBack In My Armだしね。コンセプトアルバムとしても文句無しです。最後のTurn-U-OUTはここまでの曲を踏まえた作りで、実はこんな曲が一番使えると思う。あまりにエロい曲は流すと引かれるからネ。


ということで、Silkの復活作以上の《重み》があることは間違い無いと思う。6曲目までの「戻ってきたよー」もナイスだが、それ以降の一連の曲は見事な流れを持ってると思います。確かに1曲目からずっと聴きつづけるのは長すぎるからなぁ。初日は6曲目まで聴いて終わり。二日目は6曲目から最後まで聴きこめばもっと入っていけると思います。


  74 Silk   "Love Session"
(2001年)
<A rank>
・Don't Go [SM]
・I'm Sorry [S]
・Ebony Eyes [MS]
・AHH [UM]
・Afterplay [S]
・I didn't mean to [MS]

<B rank>
・Treated like a lady [UM]
・Nursery Rhymes [MS]

<C rank>
[2002/11]

前作の方向性をより固めて、プロデューサも同じく2000Wattsを起用してる。前作が気に入った人にはお勧めの作品です。曲数を絞り込んでる分だけアルバムの性格はストレートになってると思います。
前半は曲のテンポが似ていてマンネリ気味な面があるが、Ebony Eyesは彼らのコーラスが堪能できる曲。ホント透明度の高い声を出すようになったなぁ。Treated like a ladyとAHHはUPが続く。AHHはリードの独自な歌い方がナイス。I Dind't Mean Toとかを聴くとこんなフェーズで良さが出るグループになったなぁ・・・と感慨深い。

Don't Goは前作のPlease Don't Goと同じレベル。デュエットでのトニブラ妹のTamarもナイス。色んな所で言われているように最後の絶唱が最高。続くI'm Sorryもナイス。この2曲をもってして、今までのSilkの中で最高傑作としてもいいんじゃないかな。それ位のレベルの曲。

最後のAfterplayもいい締めです。


[Home]