Michael Jackson


   81 Michael Jackson  "Invincible"
(2001年)
<A rank>
・Butterflyes [S]
・You Rock My World [U]
・Whatever Happens [SM]
・Unbrakable [U]
・Break of Dawn [S]
・Don't Walk Away [S]

<B rank>
・Speechless [S]
・heaven can wait [S]
・Heartbreaker [U]
[2002/03]

アルバムタイトルから期待してなかったが、思った以上に良い作品です。マイケルは声で魅せるアーティストの階段を登っている。ソウルフルな声が少しずつ増えている。今までのファンには評価が悪いかも知れないが、個人的には良い作品だと思う。

だって、デンジャラスは発売時期に買って聴きこんでいたけど、数年後に振り返って聴く事って殆どない。マイケルの今までの曲って、時代を思い出す以外に、取り出して聴くべき曲がなかった。

このアルバムのUPの曲を聴くと、余裕が減ったと思う。バックダンサーよりもキレのあるダンスをしてた以前とは違う。VCでもガリガリに痩せてたしね。けど、その分だけUPの曲でも切実感がこもってる。何でもこなせる雰囲気を湛えた昔のUPよりも実はいいかもしれない。

Break of Dawnから何かが違うことが分る。You Rock My WorldはUPの曲として、これまでのマイケルのUPの名作に肩を並べる出来だと思う。けどSlowのButterflyesの方がもっと名曲。「空を舞う二匹の蝶のように」という意味だけど、この曲では、「あ、君はいっちゃう、追っかけなくちゃ」っていう意味が込められていて深い。ドンドン声が悲しげになるのがいい。1000回は聴ける曲です。マケイルが恋愛フェーズの名曲を作るとは思わなかった。
Speechlessではマイケルの歌声だけで始まるが、最初と最後の"Your love is Magic"というフレーズが深い。途中のバックコーラスは好きじゃないが、曲の最初と最後のマイケルの声はかなりいい。Don't Walk Awayも何も見るべき点が無い曲だが、やっぱりマイケルの声だけは味わう価値がある。Whatever Happensはどん底の曲。悲痛な叫びが切り裂く。叫びまくるもんね。たまらない。

実際問題として分裂してるアルバム。だけど、今までのマイケルとこれからのマイケルの分水嶺になる作品だと思う。きっと彼はこの先も一つづつ人間らしい感情を手に入れていくのだろう。そして一つづつ歌っていくのだろう。やっぱり、くぐり抜けてきたパッシング・ワールドの果ての声は、他とは比べものにならない価値がある。このままマイケルをガキ用のアイドル扱いにしちゃ駄目だと思った。こっち側の曲をちゃんと支持していかなくちゃね。そしたら彼はもっとももっと切り出してくれると思うから。そんな曲こそが、勇気をくれるんだと思うから。



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