P2S2R&B的勉強方法 ver6

その教科の向こうに表情/美が見えるか
[2005/03][2010/10]

横道企画もver5までのハズだったが、ver6も書く事にした。この方法に気づいたのは社会人になってからです。実際の家庭教師で実践した事は無いのだけど、そこまで外れてないと思う。こちらにも書いたけど、昔から経済には興味があって、そこそこ読んでた。その時、どっかの本に書いてあったんだよね。

「本当に凄い経理担当者は、決算書を見るだけで社長の性格まで分る」って。決算書からそこまで読み取れるのにはびっくりした。その本にはある会社の5年間くらいの決算書を見せて、社長を分析したインタビュー結果が載ってた。結構当たってたんだよね。で、その決算書が花王の中興の祖?の常盤会長が社長になった当初の5年間だった。経済誌で写真を見たことあるけど、光る頭に眉間の皺が深くて、ちょっと怖そうで厳しい感じだったが、そんな部分が当たってたぞw それを読んで、「うーんCoolな社会人を目指すなら必須かも」と思った訳ですね。


その瞬間に音楽、会計で答えが一緒なら、これは一般化できるんじゃないか?って思った訳です。

ずっとずっと英語は苦労してるけど、きっと中学一年のしょっぱなの "Hi Mike!"でマイクの笑顔が浮かんで来る人が伸びるんだろう。振り返れば、教科書に載ってた、やたら鼻がでかくて口が横につきすぎのマイクの顔がアホらしくて、鼻毛書いてたからなぁ。。ちょっと反省。

社会とかもそう。徳政令って言葉で、すげー悔しがってる商人の顔と、ほっとしてる貧乏武士の顔が浮かんでこれば、すんなり覚えれるのだろう。もちろん自然に浮かぶかどうかは生まれつきな面もあると思うから、能動的にその教科の向こうに表情が浮かべるようにする必要があるのだと思う。

数学とかはあんまり表情とは関係ない。それより美的感覚の方が強い。道理が生み出す機能美。そのシンプルな形に美しさを覚えるかどうかなんだろう。

だから最近は簿記を勉強しながら、極力、総務課長を思い浮かべてる。もちろん腕にはあの黒いモコモコをつけて、未だにソロバン使ってる。それは必須イメージでしょう。お茶を入れてくれてる事務の女性と不倫中で、家ではかあちゃんの尻に引かれてる。不倫のために会社の金に手をつけてて、胃に穴が空きそうな状態。ってかなりギャグ入ってますが、それぐらいの表情が浮かべば、きっと簿記も頭に入るだろう(ホントかよw

勉強って、本当は知的好奇心のためにするべきなんだよね。「何かを知りたい」っていうのは人間の中でもっとも人間らしい欲望だから。もちろん難しい話でなくても、芸能界のゴシップ記事でもいい。世の中の現象に自分なりに原因と結果を因果関係で結ぶ事。その欲望が一番強いのがホモサピエンスだから。最近はお手軽なクイズ番組も増えてきたけど、本当の知識欲ってもっと強いと思う。

自分自身の興味があることをとことん実践する。その中で、自分なりの法則を見つけていく。そして改善していく。それこそが一番楽しいことだと思うから。金だせば買える楽しさしか知らない人生は貧しい。金で買える恋愛が糞ってのは誰でも知ってるが、楽しさの方はそうとは言い切れない面がある。

昔もそうだったんだよね。「えー、またディズニーランド行ったの?これで何度目だよ」「俺も行きたかないけどさ、向こうが年に一度は行くって聞かないんだよ・・・」「で、それに付き合ってる訳かぁ、偉いなぁ。俺なら、「楽しくて当たり前だろ。金取るんだもん。詰まんなかったら詐欺じぇねーか。けど、何度も行く所かよ・・・」って言っちゃうだろなぁ」「知ってるよ(爆 だからまだまだ彼女はできないだろうなw」 そんな感じだったです。

齋藤孝と齋藤兆史の「日本語力と英語力」を読んでたら、
The happy man is the man who lives objectively, who has free affections and wide interrest, who secures his happiness through these interests and affections and throught the fact that they, in tern, make him an object of interest and affection to many others
(Bertrand Russell, The Conquest of Happiness,1930)



幸福な人とは、客観的な生き方が出来る人、闊達な愛情と広範な興味を抱いている人であり、またそのような興味と愛情を通じて、そして今度はそれを抱いているがゆえに自分が多くの人にとって興味と愛情の対象になっているという事実によって、自らの幸福を手に入れる事ができる人である。
(齋藤兆史訳)

この文章は(英語自体も長くて難解だが)深いと思う。ブラックミュージックは楽しさから選んだ訳じゃなくて、それしかなかったっていう状況だった。聴くしかなかった日々は100歩譲っても楽しくは無かったが、今は結構楽しいよ。HPも多くの人?がちょっち覗いて見る状態になってるしね。幸福というほど大げさなものではないが、中途半端にしなくて良かったとはつくづく思う。

恋愛でもそうだけど、最初から最後までずっと楽しいなんて事は無いんだよ。スポーツだってそうじゃん。楽しさから初めても、上達しようとすると壁を感じて、それを乗り越えるのが苦しくて。。それを越すと別の楽しさが手に入るけど、それは努力と成果の間にある楽しさじゃん。その努力を放棄して、最初の楽しさばっかり味わうのは、趣味だろうと恋愛だろうと、つまみ食いになるからねぇ。大事なのは、今の自分自身がやらなくちゃいけない事の中に楽しさを見つけれる強さだから。学生なら勉強だろうし、社会人なら仕事だろうし。仕事はそこそこでこなして、フットサルとか趣味に生きる人生もアリだとは思うけど、俺は選びたくないかな。

音楽を聴き込む楽しさを職業にして、ちゃんと稼いでる批評家の方々は素直に凄いと思う。俺はどうしても突き詰めちゃう性質だし、やるとどうしても個人的な事が出てる。それがイヤで職業にはしなかったけど。それは逃げたと言えば、そうなんだろうね。

家庭教師の時もそう。まず最初に「こんなの知らなくても人生は生きていける」と認めなくちゃいけない。基本的には勉強に嫌悪感と無意味さを感じてる人を相手にする事が多いのだから、まずは彼らの意見を汲まなくちゃね。その上で、「確かに、本当に必要な数学は足し算、引き算、割り算、掛け算ぐらいだよ。けど、それは『金を持ってれば』っていう大前提の上だから。問題は何で金を稼ぐかであって、それが決まってないのなら、とりあえず勉強しておいた方がいい。勉強は一番簡単な将来の選択肢のKeepだ」

 「進学高に入れたら、難関大学に入れて、大会社に入れるということはない。大会社に入れる人が、若い頃に勉強がんばれば進学高や難関大学にも入れる可能性が高いっていうくらいで、本当は矢印の流れは逆なんだ。もちろん旧帝大のような大学に入れる人は大会社に入る確率も高いんだけど。もちろん大会社っていっても、リストラや転籍や色々あるから、過大評価することも無いんだけどね。それに大学に入ったって勉強しなくちゃいけないし、会社に入ったって成果を出していかなくちゃいけないし、いつまで経っても気楽に生きれる事は無いよ。けど、人生ってのはそういうモノだから。一番いいのは好きなことをやって稼げるようになれることだけど、これはかなり難しいよ」
って説明します。そこら辺は最初にちゃんと言わなくちゃね。


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