P2S2R&Bの今後について

[2005/01/22]

「あーーもう木曜じゃん。今週のUPはどうしよう。。
このアルバムはもうちょっとでUPできる。
このアルバムは聴きこんだし良さも感じてるけど、言葉が浮かばない。
最近買ったのは? 殆ど聴いてねージャン。
あーあぁ、またTOPにごめんなさいって書かなくちゃ、、、」


ってのが、社会人になってからの木曜日だった。ガキの頃はまだ花金って言葉に力があって、「社会人の木曜日は、お金の心配もせずに花金の予定を立てるんだろうなぁ」と勝手に想像してたが、そんな訳はないw もちろんこの経済状況の中でも、そんな人たちはいるだろけど、自分には全く縁の無い世界だった。全くどこで人生を間違えたのか?って思うけど、考えたらキリがないからねぇ。仕事以外では音楽のレビューがメインの生活も、「ページに一言欄なんて作らなくちゃ良かった、、、」と思いつつも、緩い締め切りに追われる感覚は、いい意味での緊張感があって良かったと思う。レビューが無かったら、ここまで真面目に言語化しなかったと思うしね。土日は休みが多い仕事になったのも感謝感謝かな。

そんななんなでHPを作ってきましたが、ぶっちゃけ作った当初はもうちょっと自分の道だけ考えて大丈夫だと思ってた。俺のフィールドは「感情とその奥」であって、それ以上の広い窓口を持ったHPも海外に打って出る英語版も絶対無理だと分っていたから。Rythm Nationと同じくらいにPhat Soulが好きだったのは、あれだけの情報を網羅する、その緻密な仕事ぶりさだった。勝手に書きなぐってるP2S2R&Bの正反対で、だからその分だけ尊敬してた。周囲はそんなに誉めてない人もいたけど、本当にBlack Musicの窓口を広げようと思ったら、あんなタイプのHPが絶対に必要だから。

アーティストのアルバムごとの売り上げ枚数(国別がいいなぁ)と、シングルカット曲の最高順位とチャート滞在日数。そして、Coolな距離を保ちつつ、光る言葉が一つだけ入ってるようなレビュー。そんなHPは絶対に必要だから。そういうHPがあって、やっと本HPの存在していいスペースができる。それはずっとそう思ってた。けど、Phat Soulを継ぐHPは見当たらない。それが凄く残念で。


本当に必要なのは飛行機乗りでなく、防空壕を掘る人だ
って言葉をどこかで読んで、不思議と今でも覚えてる。戦争時、飛行機乗りはアイドル扱いになる事が多い。「紅の豚」もそんな感じのアニメだが、空中で派手に戦って、敵の爆撃機を撃墜してくれれば、確かにカッコいいと思う。それでマスクも良ければ女の子たちはきゃぁ^きゃぁ^もんでしょう。けど、本当に生き残るには防空壕こそが必要で。土にまみれて穴を掘る姿にカッコよさを感じれる人もそんなにいないと思うが、見た目の派手さに囚われ過ぎてたら不幸が待ってるから。
HPを作る時は、誰かがそんな窓口の広いページを作ってくれて、誰かが英語版を作ってくれて、それで上手く行くと思ってた(爆 けど、もうすぐ4年。結果が出るには十分な時間が経ってる。先日受けたTOEICの結果を考えるだけでため息x10な今日この頃ですが。。


とりあえず、HP作成は一段落した。久々のフリーハンドを人生に対しても持ってる。そんなのは二十歳になった頃以来だ。あの頃、「今、初めて普通になれる選択肢がある」状態だった。そして、その場所でかなり悩んでた。なのに古武術のパンフを作るのが妙に楽しくて、R.とStill in the Gameが発売されて、MaryJ.のPVを見て、その他色々あってそのまま今日まで一直線だ。

HPを作れば、相手が好きな分だけ気兼ねなく読める。だから、後は普通にしてても上手く行くんじゃないかと思ってた。 けど実際、社会人になって待ってた現実は「若井クンは変わってるよね」「そんなこと無いけどなぁ」「えー、絶対変わってると思う」「うぅーん、まあアホなHP作ってるからかな?」「へーじゃあアドレス教えて」「ああ、これだけど」で、
次の日は話すらさせてもらえなかった。。

まあ人生はそんなモンですよね。ちょっとは為になる事も書いてる?けど、とりあえず分量が多すぎ。油でコテコテの中華料理じゃないけれど、清涼感が足らない。100歩譲って、いくらそれが大皿料理になれても、それが10皿出てくるコース料理なんて滅茶苦茶だからなぁ。

だから、この膨大な量をカバーするくらいの、新鮮なサラダのような、客観的な情報を集めた部分があってこそ、初めて「R&Bって名前だけは知ってる」っていう女性にまで届くHPになる。それは数度の現実の後に痛感してた。

けどHPも移動して、苗字も変えたんだし、ぶっちゃけ奥の手として「仲のいい友達がR&B好きでねぇ。その影響で俺も聴き始めてさ。そいつ? 変わってるのは確かだな」って「あんた丸ごと嘘じゃん」と突っ込み入りそうだけど、27になったら背に腹変えれないもんっすよ(爆 良い子は知らないかもしれないが、男と女ってのは既成事実で超えれる壁もある(ほんとかよw

とまあ、どれくらいフリーハンドなのかは伝わったかな??
で、11月の終わりからどうしたもんだか考えてた。

・Soulをもっと聴き込む
・HIP-HOPに行く
・J-R&Bに行く
・他のジャンルを聴く
・音楽自体から離れる

これくらいかな。そんな時にアンケートに書いてきてくれた人がいて。自己紹介が「最近、ブラックミュージックに対する欲が減退しがちな大学生」って、「あーーその気分俺もそうなんだよね、それをHPに書けなくてうんうん言ってたんだけど」ってついつい返事したくなっちゃった。なんか、目標喪失の自己喪失でも無いけれど、素直に言えば昔ほどの意味をBlack Musicに持てなくなってきた感覚。確かに、新宿のDisk Unionとかに行く度に、流れてる音楽に惹かれるし買いたくなるけど、やっぱりあの頃とは違う。

ずっと音楽はR&B一本気って書いたけど、それでもやっぱり今まで波はあった。そりゃねぇ、楽しみにしてた新作が全部延期になったり、その月に買ったアルバム4枚とも外れだったら、「俺は一体何やってるんだ?」と思ってた。けど、ここで辞めるのも中途半端でイヤで。。あの頃はフェードアウトなんて出来る訳も無く、All or Nothingの中でさすがにNothingを選べなかった。

たとえこれまでの状況がなんであれ、今は何も残ってない。唯一はこのBlack Musicの積み重ねであって、それを丸ごと一緒に閉じれば、、、人生でありえないと思ってた恋愛に対するフリーハンドも手に入る。それは素直に言えば、やっぱり欲しい。けどねぇ、今からはしゃぐ時期じゃないんだよねぇ。

Soulに関しては言われなくても聴き込む。ポイントはその度合いとアウトプットの形にある訳で。この先、どれだけ掴まえようとも、今のアウトプットなら来る人数はそんなに増えない。それを増やしたいのか、それは微妙な気持ちなんだが。 Hip-Hopに行くというのも大きい選択肢だけど、オレッチが洋楽にハマッタ頃、Dr Dore.とかメジャーになってて、Doggyが新人だった。けど、あの頃あんまり惹かれなかったんだよね。その感覚が今でも残ってて、先の長さに凹んでる。J-R&Bもそう。この前、久々に他の人の車にのったけど、Exileが流れてた。「へー初めて聴いた。これがExileかぁ」って思いながら聴いてたんだが。アンケートに「J-R&Bのコメントも」って書いてくださった方もいたけれど、本国挑戦以外はなぁ、、、っ思ってた。

本みたいにジャンルに拘らずに聴くのも悪くなさそうだけど、ここまでBlack Musicにハマッタ後だと、変に比較しすぎになると思う。音楽自体から離れるのも一つだし、そもそも仕事が忙しくなる可能性もある。けど、音楽を聴き続けるのは確かだから。ポイントはモチベーションとアウトプットの形だ。

そして今までと同じモチベーションで、同じアウトプットで聴き込むことは無い。とりあえず、PV紹介作って、その後はもうちょっと客観的なデータのあるコーナーを作ろうかなぁっと思ってます。その後はについては、その時の仕事の忙しさを見て考えればいい。そんな結論になってる今日この頃。



で、最初の問題に戻る。

音楽の紹介おける「防空壕を掘ること」は何なんだろう?
見た目・かたちや華やかさに惑わされず、生き抜くために必須なのが防空壕ならば、音楽の紹介にとっては? 生き抜くために必須ってのは、音楽にとっては大げさだけど、、、歌手にとってもリスナーにとっても、そんな地点の場所はある。そして、やっぱり僕は考えこんでる。これを書くのに2時間ぐらいかかってるけど、ずっとAnthony Davidを聴いてます。なんかこのアルバムを聴きながら書いてると、素直に反省できる事も多い。

ロンに「70過ぎのTrue Love」って書いて全く気にしてない厚顔さとか、そこら辺から直していけばいいんだと思う。もうちょっとちゃんと情報を集めて、客観的な情報を増やさないと。誤字脱字もそう。



年末に実家に帰った時に同級生が自殺した事を聞いた。その彼とは同じクラスになったこともなく、名前を知ってるだけぐらいなんだけど、それでも同級生の自殺を聞いたのは初めてだったから、なんか考え込んでた。死後の世界を語る宗教について。高校時代に読んだ「完全自殺マニュアル」について。絶対に誰かが自殺するぐらいの村上春樹の小説について。さらで息を止めて死ぬ以外の自殺はしないと決めた時を思い出しながら。

結局、どれだけ死後の世界について語る本や人がいても、誰も実証した事は無い。死後の世界に何が待っているかは誰も分からない。地獄じゃないにしても、もっと酷い世界がまってるかもしれない。この世は1面で、終わったと思ったらもっとHeavyな2面が待ってるのかもしれない。そしたら、この世界を生き抜いて、本当の意味での強さと優しさを手に入れたと言えるくらいの笑顔で死にたいよね。生まれた場所は人それぞれだし、最初から有利/不利なポジションの差もやっぱりあると思う。けど、個人が積み上げてきたものだけが最後はモノをいうと思う。
Lord, I've Come. 人生の価値はそれで測ればいい。

この歌の存在に中3の時に衝撃を受けて、だから僕はR&Bだけを聴き続けると決めたんだ。


多分、自分は突き詰めるとそんだけしか考えてないし、それを手助けしてくれる何かを探しているんだと思う。R&Bに一番感じたけど、こんだけ聴きこんだら、こんだけ普通からズレる事になってた・・・。けど、それもそうなのかもね。


そして、Black Musicについて

やっぱり1950年から2000年の間にピークがあったし、今は確実にパワーダウンしたことについて。ワイドレンジで測っても100年は越さない。江戸時代300年じゃないけど、人類の歴史と比べても100年はそこまで長いと言えないと思う。アフリカン・アメリカンが永遠にSoul Musicを生み出す母体になれなかった事について。冷静に見れば、20世紀の後半、一番覇権を持ってたアメリカの中で、故郷から引き剥がされ虐げられた人々だったからこそ、ここまでの地点まで達成できた。今でもアフリカでは虐殺とか餓死とかあるけれど、そこの人々は音楽を世界中に届ける機会すら持てないだろう。

アメリカという国がインディアンを追い出して作ったのは、さすがに中学生も知ってるのかな。テキサスとか元々はメキシコの領地だった事とか。けど、「植民地争奪戦にアメリカがあまり参戦しなかったのは、アフリカンアメリカンという内なる植民地を抱えていたからだ」という事は何処まで知っているのだろう? そんな意味では、もう二度とこういうことは無いし、あっちゃ困るよマジで。そしたら僕らはSoulを担う為の新たな道を探さなくちゃいけない。

もし、この先にSoulを担える国・民族があるのなら、その国がアフリカン・アメリカンと同じ境遇を潜り抜けている事は無い。だとしたら、もしその国から自殺者が零になったなら、その国はSoulを担えるんじゃないだろうか?

なんとなくずっとそう思ってた。だから、Donny Hathawayはもう1歩聴きこみたいと思ってた。
低すぎる目標も高すぎる目標も意味無いけど、これはどうなんだろうね??

そんなことを考えながら、昔ほど週末に追われなく、気楽に書いてます。そんな今日この頃。
この世に永遠は無い。意味は常に流転する。Brack Musicに昔ほどの意味を見出せなくなった今だからこそ、やっと丸くなれる場所にいると思う。このまま、すぐに他のジャンルに移るのでなく、もうちょっとちゃんと綺麗に受け入れやすい形にしていこうと思う。こういう時に軌道修正していかないと、いつまで経っても、あの目標からは程遠いままだと気づいたから。


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