R Kelly
"When Woman's Fed Up"
戻る場所もなく 街を彷徨う 男になるな
[2005/07/18]

僕がこの曲をそこら中で取り上げているのは、アホ男が同じアホ男に向けて作った曲の中で一番ストレートだから。日本語に訳せば「女が愛想を尽かす時」になると思うけど、曲全体で訴えかけるのは「戻る場所もなく 街を彷徨う 男になるな」だと思う。

2003年にR KellyのVC集が発売された時、真っ先に買ってWeekly Commentに書いた。


ってもちろん一番のお勧めはWhen Woman's Fed Up。
このVCを二十歳の終わり頃に見れたのはホント幸せだった。6万だしてスカパー入ってホントに良かった。何がイイって、夜中に抜け出して男に会いに 行く奥さんの後を、男友達とついついつけてしまうダメ男のさがかな。あのまぬけな帽子?がより悲哀感を醸し出してる。途中で見失って、あとはあても無く街 を車で徘徊してるのも凄くいい。

曲の最初に鏡を見詰めるのもPickin' Apartだしさ。最初に外に向かって注意したあとに、思いっきり窓を閉めたらガラスが割れる。その時点で傑作VCだよ。歌詞の「れこぷれい」の部分での 身振り、これかなり要チェックです。あと机蹴飛ばしてる「がってむ」のポーズも好きで好きで。


って、このVCをリピートしまくってても結果がFedUpになったのは変わらない。ただ、マジで注意しなくちゃいけないのは教えられた。当然、それだけで直るほど甘くは無かったけど、寿命は延びた。
ということで、一家に1枚必要なDVD、若い人も食費削ってでも買いましょうw



なんかこう書いてると、曲を聴いた時点でFed Upを味わってたように見るかな。そういう訳じゃない。二十歳で愛想を尽かされた人生なんて俺だって嫌だ。じゃあ何故あんなに惹かれたんだろうね。。

けど、この曲と#2のLooking for Loveはどうしても聴きこんでたし、「男なんてのは最初はLoveに対して確固たるイメージを持ち得ないのだと思う。終った後に気づく。そしてLooking For Loveが始まる。それを感じさせるのが1番好きな理由です」と書く位には両者とも底まで共有してた。



Looking for LoveとWhen Woman's Fed Upと痛感する位に、R Kellyは愛された事があるんだろう。「愛想を尽かす」ってのは一度の失敗で相手が去ってく事じゃないのだから。



She was raised in Illinois
Right outside of Chicago
Some of the best cookin' you ever had
Yes, it was and I miss her
Hey woman, if you're listening
I said I miss you baby
歌詞カードを見たときは「こんなに特定できる情報出していいのかよ」と思ったけど、そんなことを微塵にも考えてないね。VCでもばっちり方角を指してるから。

あの頃は「そんなに指さすぐらいなら、今からでも直ぐに謝りに行けばいいじゃん」って思ってたけど、それが出来るならこの曲を作ってないか。。そういう事も歳を重ねると分るようになる。


I used to make love to you daily
When the night fell the same
And anytime that you were hurt
I could feel your pain
この詞を映像にしたら、こんな感じになった。
ベットでモゾモゾしてる前をクルクル回る時計の構図は、カッコよさがなくて、不思議と親近感が沸いたりする。



「部屋で独り テレビを見るしかする事がない男の姿」は悲哀感というより、さだめとしてやってきた日常生活の感がある。「俺は飯を食べたらいつだってテレビを見るんだ」と強がってる態度が、余計に絵になってる。




ここら辺のアーティストとしての色気ゼロの表情がずっと好きだった。
同じ位に好きなKeithのI'm Not Readyは、いつものように格好つけてる。
そこら辺のヘタレさが、次の成功を掴めなかった理由だと思うよ。

Keithはこの表情を穴があくまで見るべきだ。
どうしようもないバカさ加減と、積み重なった後悔が浮かんでる。


男と去った奥さんの後をこっそりつけるバカさ加減も。
歌手としてカッコよさがゼロなのが何よりもいい。
どんなに格好つけてても、男はみんなこうなる。
格好つけてるからこうなるというべきか。



それにしても、奥さん役の女性は誰なんだろう?
最初にR Kelly、Sparkle、Twinと名前が出てくるけど、Twinって誰?
この女性はSparkleなんだろうか?




特に"When a Woman's Fed Up"は。これが彼の最高曲だと思う。それにSparkleとの"Be Careful"も。何が凄いって、そこに出てくる女性なんだよね。 Sparkle本人じゃなくて、あの人、誰? 誰か分らないけど、 あの人、めっちゃくちゃ、R Kellyといい空間作りだしてるんだよね、、、

特に、壁挟んでおでこを重ねているのには
あれを見た瞬間に、R Kellyは幸せになれたんだ。 って思えた。 ガラス越しのキスよりこちらの方が上でしょう。

「ガラス越しのキス」ってのがあるのは本だかテレビだかで、昔から知ってた。そのシーンも見た気がする。それ以来ずっと、愛情表現としては、ガラス越しのキスが一番と思ってた。けど、この「壁を挟んでおでこを重ねる」方が上だと思う。

何故かって? お互い好きな二人がFed Upにならないために一番必要なのは、お互いの生き方/価値観を合わせていく事だから。ならば、唇よりおでこを重ねた方がいいと思う。これを見て以来、結婚式はキスじゃなくておでこを重ねた方がいいと思ってるから、僕は余計に変人になってしまった気もする。けどね、このVCが伝えるモノを突き詰めると、それだけがリスナー側の答えの気もしてて

男と女の理解の形
本当の所で男と女が理解しあえるのか、それは分らない。ガラスでなくぶ厚い壁に隔てられてるのが、R Kellyの達観なのかもしれない。キスは想いによってなされるけど、理解は何でなされるのだろう? これを見てから7年経ったけど、それが本当の所で全く分ってない。

このVCを見たことで、本当に寿命が延びたのかは分らない。「続いていたらこのHPは作ってなかった」という言葉で濁す態度のおかしさも。ただ、二十歳に見れた事は言葉に出来ないほど感謝してる。ここはあくまでR KellyのVCのための空間だけど、歌手としての全てをかなぐり捨てて、Rを、そしてWhen Woman's Fed Upを届けてくれた彼に対して、、同じだけアホな二十歳の男に対して一言だけ。

もし相手に言いたい事があるとしても、半分を言って、残った半分の半分に気づいてくれる人を探すべきだ。
結局伝わるのは最初の8割に満たないけど、それ以上は人に望んでいい事じゃない。


VCはこちら


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