Maxwell
"...Till The Cops Come Knockin'"
男が悶える時間帯
[2005/09/10]

2005年になった今としてはMaxwellという名前を聞くことは少ないかもしれない。大成功の1stから2nd、3rdとどんどん売れなくなったから。けど、この1stは「R&Bの入口」INだし、何よりもVCの出来が滅茶苦茶いい。今からでも遅くないから持ってない人は1stは聴いて欲しい。R&Bのちょいオタク系としては最高です。何といっても1stは色気に満ちている。このノリが続いたら今でも大成功したのにね。

この1stは珍しく、全ての曲に日本語名がついている。よっぽどSony Recordの日本語盤を作る人が入れこんだのだろう。このTil the Cops Come Knockin'も「ノックはやさしく」という曲名がついている。個人的には

ずっとCOPSってのは《女性の扉》だと思ってた。。

そんなトーンの曲なんだよね。直訳すれば「警察が来るまで愛し合おう」なんだけど、Knockin'という単語と警察という単語は合わない気がする。警察がノックする時の音はこんなに柔らかくないと思うから。確かにCOPSという単語にそんな意味はない。けど音楽を聴くことはそんな単純なことじゃないと思うな。

多分、Maxwellに関しては最初にAscensionのVCを見たんだと思う。そしてこのVCを見て迷わず買った。このVCは本当に「男が悶える時間帯」とでも言うべき内容になっている。女性陣も一度は見て欲しいです、ハイw



この髪型からナイスです。それにこのエロ男らしい表情。これが処女作しか出なかったから、彼は売れなくなったのだと断言する。ずっと独りでベットの上で悶えてるVCなんだけど、その悶え方がなんかいい。男が悶えているのなんて、同性は見たくないもんだが、なんかMaxwellのこのPVは受け入れれるラインを超してるなぁ。

この表情はいっちゃてるが、結構すんなり見えれるVCになってます。ベットの白と紺と謎な赤い丸の組み合わせがいい。ぱっとみ日の丸みたいに見えたから、嬉しかったです。

女性がマンションの入口に到着します。
MaxwellがこのVCで表現したかったのは、「今から行くわ」という電話から、実際に相手が来るまでの間なのだろう。


  
なんか死んだ魚みたいなポーズですが、彼の感情はよく出てる。部屋に入ってきた女性の足元にはいつくばっていますが、ここら辺が彼をMだと思う理由ですね。


このポーズが一番好きかな。この深い青なベットカバーはかなり欲しかったりするw



おきまりの体勢ですが、このVCはなんかイヤラシサがない。それが結構不思議だったりする。個人的な感覚では、Maxwellは一部の男性歌手のようなせっくす中毒とは正反対な気もするなぁ。こういうポーズになんかイヤラシサがないから。


女性とのカラミの中では、このポーズはTOPクラスに挙げたい。うまく言えないんだけど、このVCを全部見てくれれば、言いたい事が伝わるんじゃないかな。簡単そうに見えて結構難しいと思う。

VCはあんまり熱く語れるようなシロモノではない。この悶え方に納得するかどうかであって、僕自身としてはかなり納得した。性欲の出し方だろうね。それがいい。流れるリズムがある。結局は1stの裏ジャケのどあっぷを気に入るかどうかであって、この顔がOKなら、このVCもOKだと思うよ。20の時に見て以来ずっと気に入ってるけど、あんまり男にも女にも見せた事がないし、熱く語ったこともなかった。なんでだろうね。


こちら ちなみに最初のポーズで微妙に腰がうねります。要チェック!!



Maxwell
"Whenever Wherever Whatever"

君はこれからずっと、何処で、何をしていくのだろう・・・
[2005/09/10]

...Till the Cops Come Knockin'に続く曲がこのWhenever Whareever Whateverです。本作が傑作と言われるのもこの曲が重心になっているから。この2曲が生み出す流れは処女作とは思えないレベルになってる。この曲は「永遠のふたり」というタイトルだし、サビのこの部分は「いつでも どこでも 何があろうと」なのに、

VCは別れた後なんだよね・・・
この曲のこのVCを持ってきた心情が本気で好き。二人でいる最高深度の曲に別れた後の映像を持ってくる感覚は本当に好きです。New Classic Soulの中でMaxwellの事を心情的に一番好きなのは、ここら辺が核の理由です。このフェーズの曲を何故、こういう形で表現しなくちゃいけなかったのか、それを分ればP2S2R&B免許皆伝だよ、マジモン。ナイーブ・オタク系でMusiqとMaxwellは重なる面があるけど、Musiqは心情的にあんまり好きじゃない。そこら辺の違いが此処にある。Musiqには此処まで恋愛の本質に根差した視線がないと思うな。


電波を拾ってない、ガーガー状態のテレビ。何も写ってないのに、呆然と見詰める状態。

この頭を抱えた表情。この振り向きざまの表情。
間違いなく、Maxwellはこの状態を体験したことがあるのだろう。演技じゃ絶対に出せない重さがある。


この歯磨きしてる表情がいいんだよね。なんかシャワーをあびたり、歯磨きしたくなる。そこら辺がスカっと心を切り変えれない男という生き物なのかな。


ドアップすぎる表情だけど、くどさがない。睨んでいるようにも見える顔だけど、切実感がある。鏡に近寄って、自分自身と両手を重ねてしまうのも、ちょっと怖いけど、なんか自然とそんなポーズをされると、その心情がふっと分ったりする。


ベットの下に相手の靴が片方落ちてるのを見つけて、一生懸命取りに行く。この動作はかなり深いです。シンデレラもそうだけど、やっぱり靴なんだよね。プレゼントしたネックレスとかなら、二度とつけないという意思表示になるからねぇ。片方の靴という重さ。

それが相手に戻ってきて欲しさを訴えかけてる

この「靴片方がベットの下に落ちてる」のを思いついた人はかなりCoolです。このレベルは自分じゃ絶対に無理だなぁ、、、って素直に思う。それ位に圧倒的な意味づけ。

きっと悩み・考え疲れたんだろうね。いつの間にかうたた寝してるポーズ。男の寝顔にビタ一文の興味もないが、この寝顔はいいと思う。重いVCの中で不思議と爽やかさがある。


このバックの人魚の絵が怖いんだよな。。
これって有名な絵なの? もし知ってる方がいらっしゃったらぜひぜひ教えてください。


このVCは最初と最後がこのシーンなんだけど、これは一体何なの?
それがずっと分らないです。片方の靴にあれだけ意味を持たせるのだから、これにも何かの意味があるんだろうね。全く想像つかないなぁ。

ということで、Till...やAscensionとは大違いのトーンのVC。曲の幅はミドルからVery Slowだけど、VCの幅もかなりある。何よりもこのWWWのVCの深さ。俺はこういう状態での表情にはかなり厳しいタイプだけど、Maxwellは文句なし、というよりも同じ志向性を持つ男性のバイブルだよ。

《男のどん底VideoClip》
としてはSisqoのIncompleteと本作だけの気もする。SisqoのはSisqoらしさがあってナイスだけど、多分、こちらの方が難しいと思います。若い男の子は見ると必ず得るものがあると思うよ。

こちら
MaxwellのVCは深い。処女作でこれだけのレベルの表情ができるのはかなりすごい。個人的にはDancewitmeのVCを持ってないのもあるし、ぜひぜひVC集を発売して欲しい。
  
本当にありがとうございます。Kobayashi様からメール貰いました。
ずっと疑問だったのが氷解しました。
“Whenever Wherever Whatever”の中に出てくる、あの奇妙なアルミホイルの塊。あれは実は、電波の悪いテレビなどに補強して、少しでも映るようにしているのです。 ほら、始まりは、Maxwellとテレビ映りの悪いシーンでしょ?貧困に苦しんでる人たち、特にMaxwellが育ったブルックリンのゲットーとかでは今でも、ああやって、古い小さなブラウン管テレビを使っていたりします。ケーブルも出回ってはいるんのだけれども、なかなか大変な人達もいて…。公共放送の電波を集めるちょっとした知恵ですね。

“...Til The Cops Come Knockin'” いいですよね。ニューヨークで、初めてオンエアされた曲はこれだそうです。私は“Fortunate”と同じくらい好きです。




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