Jaheim
"Still Ghetto"
3作目は「光の当て方」をぜひ
[2002/11/25]

短期間で2作目が発売になったのに対して結構憤ってた。どんどんインターバルが短くなるのはイイ傾向じゃないと思う。けど試聴してみたら2曲目:Diamond in or Ruffがかなり良かった。それで期待をもって買ったけど、トータルの印象としては前作の方が上だと思う。大型新人の2作目としてはかなりイイ出来なのは間違い無い。けど、今後はトータルプロデュースの方向性を変えた方が、もっと掘り下げがいが出てくると思う。


年齢不相応の円熟味を帯びた笑顔
以前に、彼のHPでビデオクリップを何曲か見たけれど、ホントどの曲もこんな笑顔で歌ってた。あれは二十歳前後の笑顔じゃないよ。30歳でも出来る人はあまりいないと思っちゃうレベル。頭で描いてたのよりも数倍は笑顔だった。そんな笑顔は今回も同様だと思う。3:Prbulousとかバックの子供の声が余計にJaheimの優しさを引き出してると思うしね。 幼な声を使ってもしっくりくるのも流石だ。

そんな意味では前作の延長線上に、イイ出来のアルバムを作ってきたと思う。だけど前作のHeaven、ready,willing&ableレベルはそうそう超せないよ。そんな面からすれば、この延長線上である限り、最初からこの位置付けの作品になる気もする。「曲としては、より練られている」という皆様方の意見は分かる。けど、最高値としてもトータルの完成度としてもやっぱり前作の方がいいと思う。だから薦めるときも、前作を薦めるのは変わらない(あのアルバムは曲数が多すぎる面もあるが)。 もちろん、この短い期間でこのレベルを届けてくれるというのは、かなり凄いことだと思う。さすがJameim。まさしく今の最前線に立ってる。ただ本気でやれば、もう一歩は行けたと思うな。

このDarlin’の凄さ
2曲目だけは笑顔でなく、≪痛み≫が垣間見える曲。2作目にして始めて光があたった部分だと思う。そして、その出だしのDarlin'が滅茶苦茶凄い。曲の最後まで貫通するような響きを持ってる。曲の途中の歌いあげてる部分も、明らかに今までとは逆の志向性がでてる。もちろん悲嘆や苦悩までは強くない。どちらかというと、忍び寄る悲しみのフェーズだと思うが、確実にJaheimの新たな魅力が表現されている。

昔、ずっと男性→女性がハニーで、女性→男性がダーリンだと思ってた。けど、BoyzIIMenの曲にダーリンと呼びかけてる曲があって、それ以来、ダーリンとハニーの使用方法が謎だった。大学時代の同期がアメリカ生まれの純日本人だったので、彼に聞いことがある。「うーーん、自分の方が力関係で上の時に呼びかけるのがハニー。下の時に呼びかける時がダーリンかな。この力関係って日本語はかなり良くないけど、イイ言葉が見つからない」って言ってた。確かに、ハニーの時は手が下向きに広がる気がするし、ダーリンの時は上向きに広がると思う。けど、女性が男性に対してハニーということも滅多に無いよね。多分、マイ・ベイビーになるんじゃないかと思う。同様に、男のダーリンも珍しいと思う。だから、それ以来、男性がダーリンと呼びかける曲は注意してます。そして、この曲のDarin'が一番凄いと思う。こんなダーリンがずっと聴きたかった。

この作品を聴いて、Jaheimの笑顔の広がりは凄く分かった。アルバム一作ぐらいじゃ掘り尽くせないレベルで、短いインターバルの作品をきっちり仕上げてくるのも当然なのか。けど今後は一歩、悲しみのフェーズに向かう必要があるんじゃないかな。このアルバムはファンをイイ意味で裏切る曲が少なかったと思うから。そちらに向かって、トンネルを潜り抜けたら、彼はもう一つの笑顔を手に入れると思う。そんな曲はめちゃくちゃ聴きたい。やっぱり自分の中でも21世紀のSoulはJaheimに背負って欲しいと思ってる。だから期待も大きい。そんな意味では親役のKayGeeの器もそろそろ見えてくる気がするや。

MaryJ.とのデュエットも凄い。"No More Dorama"で切り開いた新たなMaryJ.に合ったデュエットだと思う。5曲目Put That Woman Firstや、8曲目Bachtightもイイ曲。9曲目:Specual Dayは前作になかったレベルだと思うしね。そんな意味ではやっぱりイイアルバムですーー

個人的には何故か7曲目:Me and My B*tchに惹かれる。理由が全くわからないのだけど。
すみません、やっと歌詞を見つけました。最初の出だしはDarlin'じゃなくて ダイヤモンドだったのね・・・申し訳ありません。

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