the art of love & war


   98 Angie Stone "Stone Love"
(2004年)
<A rank>
・KARMA [M]
・Cinderella Ballin' [S]
・Come Home [S]
・You're Gonna Get It [S]

・U-HAUL [S]
・I Wanna Thank Ya [M]
・You Don't Love Me [S]

<B rank>
・Remy Red [MS]
・That Kind Of Love [SM]
・My Man [S]
・Stay for a while [S]
[2005/03/20]

2作目も傑作だったけど、本作もここまで凄いとは思わなかった。この2,3作目の時点で、MaryJ.と並ぶ超重要女性歌手になったAngie。その凄さはStone Loveというタイトルからも伺える。Doggyを連れてきた2:I wanna Thnak Yaは結構売れた。次回作も必ず発売できるでしょう。ただ、彼女のHPでPVを見ると、太めになっていたような。

Floetryの事は好きだが3:My Manはそこまで来ない。彼女達もNow You're GoneというかなりDeepな傑作曲を持ってるが、あまりそこら辺が出てない。次はがつんとDeepな歌で一緒に歌ってください。

4:U-Hallでノックアウト。この良さに震えない人は2作目を聴き直しかな。Anthony Hamiltonのアルバムは未だにUP出来てませんが、このデュエット5:Stay for a whileはそこまで来ない。彼女の新たな魅力が引っ張りだされた訳でもなし、深まったとも思わないから。よくデュエットを歌うけど、TOSHI以外とはそこまで凄くはないと思う。

インタルードの7:Little bit of this, Little bit of that...で扉が開く。8:You're Gonna Get Itはホント歓喜。このTell what to doというフレーズは信じられないレベル。大事なのは相手のイイ面を引っ張りだせるかどうかであって、この曲でも出てこないなら、その男は持ってません。それ位に断言できるんじゃないかな。
8曲目だけで大満足なのに、9:Come Homeと続くから。本作の中で一番哀しみがつまってる曲なのに、この抱擁感。そこが一番凄い。二十歳越してもキャピ声しか出せない女性は、このアルバムを聴かないと直せないでしょう男はカン高い声が好きだなんて誤解をしないようにw それ位にいい声してます。本当に凄い声だと、電話だけで口説ける。このレベルが出せるなら、声以外が何であれ確実に男は落ちると思う。曲を終わっても耳の奥に木霊する深みが最高です。

11:Remy Redはリズムが効いてる。Bettyとのデュエット12:That Kind of LoveをBランクでいいかいと思うけど、Angieに関しては他の評価は気にしないw 

インタルード13:Touch Itでもう一つ扉が開く。この先は誰も表現した事の無い未踏の地だと思う。それだけの光がある。14:Cinderella Ballin'をどれだけ死ぬ気で聴いても、この場所には来れないんじゃないかな。8,9曲目なら努力の分だけ近づけると思うけど、本曲は無理でしょう。このAngelというフレーズが、Angie自身がAngelな事を伝えてる。そんなフレーズは他の誰も言えないよ。

カルマというタイトルの歌を作曲し、歌う歌手は多い。けど、素直に言えばどれも来ない。全ての人の恋愛の根は一つなのだ。それが生命の根と同じなのかどうかは分らない。一つの恋愛が終わり、お互いに新しい好きな人を見つけていく。そんな切れる事のない連鎖。他の人の曲にはそこに判定を入れようとし過ぎていると思う。川が流れるように、それは自然な事であって、、、良いとか悪いとか、辛いとか嬉しいとか、そういう感情を入れないからこそ、カルマなのだ。その流れを淡々と見つめて歌うAngieが一番正しいと思う。この曲に相応しいだけのラップをするT.H.Cのことは全く知らないが、彼のアルバムなら聴いてもいいかもしれない。

先輩で大学時代にインドに惹かれてた人がいる。一度じゃ飽き足らなく、数度行ったらしい。けど、この曲はガンジス川の光景を見るのと同じくらいの価値があると思う。それでこそSoul Journey  カルマという志向性でそれだけの価値をもたらしてくれる歌手は、数十年に1人だと思う。KARMAは何色をつければいいのか分らない。個人的には銀色なんだけどね。

ちなみに、9 Ballじゃなくて、8 Ballな理由を知ってる人はぜひぜひ教えてください。



   84 Angie Stone "Mahogany Soul"
(2001年)
<A rank>
・Mad Issues [S]
Makings of You [S]
・Easier Said than Done [S]
・Life Goes On [SM]
・Wish I Didn't Miss You[M]
・Snowflakes [S]

・More than a Woman [S]

<B rank>
・Brotha [S]
・Pissed Off [S]
[2002/10]

アルバムタイトルのMahogany Soulとこのジャケットショットが全てを表現している。オネエ様とオバ様のちょうど間と言ったら怒られるかなw 彼女が伝えるのは色気ではありません。それがたまらなくいい。売り物は色気しかなくて、歳をとるごとに干からびて行く連中とは格が違う。

歩いた道の距離といえば、Toni Braxtonにも感じるが、あれはあくまでもぶっ飛びねーちゃんがやっと正常軌道ってニュアンス。そのぶっ飛びさが生みだす模様に惹かれるのは確かだが、本気で教えられるのはAngie Stoneの歩みです。「自分はぶっ飛んでる」と思う男の子は直ぐにでも聴きましょう。このアルバムに早めに会えたら幸せです。

New Classic Soulの女性達には今まで合わなかった。そこしか余地がない男性陣に比べると精神性での切迫感が弱いもん。R&Bの女性ってのは男を惚れぬいて、その先に意味を見つけていくのが理想でしょう。R&Bの男性ってのは遊び歩いて、後悔を積み重ねていくのが理想でしょう。とまあ相変わらずのラディカルな事を言ってますが、ホントですw
そんな点においてD'Angeloの奥様でもあるAngie Stoneはホントに凄い。あんな化け物と一緒にいれるだけで、物凄い魅力です。それ位にD'Angeloはラディカルだもん。
という事で、このアルバムの価値は多重録音での後ろの彼女の声だと思いマス。深いです。まあ、「このスタンスでまだいける」と思ってる20代前半には薦めれないかもね。「もしかして・・・俺はもっと前から振り返る必要があるのか」と逃げたくなるような瞬間が訪れたら、ソッコウ買うのをお勧め。

Calvin Richardsonとのデュエットである3曲目は彼のファンは必聴です。それにしても、Duetと表記するアルバムってホントにないよ。Featばっかりで最近ムカついてましたが、このアルバムはちゃんとDuetと書いてます。そんなのも大事な点。ここでの彼のボーカルには彼の1stの様な爆発がない。色々あるんだろうなぁ、、と思う。

5曲目のSnowflaesからやっと世界が全開になります。ちょっとSlow Starterな気もしますw そんな意味ではもうちょっとアルバムは完成度を高く出来るとは思うなぁ。続くWish i Dindn't,,,は痛みをダイレクトに伝えていてナイス。そのまんまのサビがいい。やっぱり「何も食べれない」と言われてこそ、信じれる。MaryJ.のアルバムもそうだしね。何で女性は直ぐに食欲がやられるのかが分ってないのだが。こんなテイストの曲があってこそのR&B。異性を本気で好きになって、別れたら食えなくなって、そんなもんだよ。人生なんて。

続くEasier said than doneも曲の連結がいい。R&Bのアルバムではこんな幅の広さが大切です。メリハリのないアルバムは評価を低くいです。全部出すからこそ、ネクストレベルにいけます。全部出せない奴は、「え、こんだけなの」が怖いからだけです。そんなの言われたって「今日から一つずつ増やしていく」って言えばいいのにね。それでも納得しないアホなんてほっておけばOK。やっぱり出すべき感情を出し切った後に、次ぎの曲に繋がる所を見せられると、その幅を見せられると、「ああ俺はR&Bを聴いてるんだ」って思えて幸せだなぁ。

InterludeのMakings of Youは絶品。彼女に合わない人もこれだけは認めると思うな。独特の深みのある声してます。色気じゃないんだよね。もっと厚みがあってもっと優しい。この声で言われたら、何でも認めるなぁ。アホな男を諭すだけの力がある。自分はアホだからよく分るや。

Mad Issuesは本HPで一生Pushして行きます。それだけの曲です。滅茶苦茶いい。けど、これを滅茶苦茶イイと思う程に混線した男性がそんなにいても困るが・・・ R Kellyに感想を聴いてみたいなぁ、、、ホント。自分の中での確信度はR Kellyの"Woman's Fed Up"やCarl Thomasの"Giving You All My Love"並だなぁ。様するに限りなく譲れないラインって事です。MaryJの[My Life]に何も感じないどん底女性の存在があり得ないようなもんだよ、ホント。
何がいいって、サビの
Cuz you got mad issues
And you tend to misuse
Every opportunity to right your wrong
You're causin' more problems
With no way to solve them
The time has come to leave well enough alone

You got mad issues
And you tend to abuse
Every opportunity to make it good
You're causin' more problems
With no way to solve them
Time has come, and boy I really wish you would

と最後の
Don't say my name, never
なんだよなぁ。「あんた滅茶苦茶酷いじゃネーか」と思うのだが、こんなきつい事をサビで歌っていながら、曲の出だしが切なく哀しい事なんだよね。アホな男はこうやってはっきり言われるべきです。「1回死んで来い」って位を、泣きと怒りと切なさが入り混じった表情で。その結果として、優しさが生まれてる。


Life Goes Onは程良い明るさ。明る過ぎることのない希望に満ちてて好きです。このフェーズまでくると、次の朝を迎えられるね。



  77 Angie Stone  "Black Diamond"
(1999年)
<A rank>
・Heaven Help [S]
・No More Rain [S]
・Bone 2 Pic [M]

・Life Story [S]
・Trouble Man [S]
・Visions [U]
・Just a pimp [S]

<B rank>
・Love Junkie [S]
[2002/10]

Angie Stoneの声を味わうならやっぱりNo More Rainだと思う。女性で包み込む感覚を受けるのは、彼女だけじゃないかな。個人的にはGreen Grass VaporsやEverydayのようなタイプの曲は苦手です。Visionsは明るいアップの曲で珍しいと思う。Life Storyは人生のリアリティーを感じさせると思う。明るさが余り無くて、歩みの強さが伝わってくるのも好きな理由。Just a pimpも抉り取るような曲で、Angieの視線が良く出てる。Truble Manも「こんな曲、大丈夫?」と心配になってくるほど。こんな惜しみなさが処女作の良さかな。

それを受けて、Bone 2Picにつながる。アルバムの構成としてもさすが。明るいミドルながらも軽さがない。「木洩れ日の召喚」の最初に持ってくるだけの曲です。Man Loves his moneyとかを聴くと、カーティスに似てる気がするなぁ。Love Junkieも。ホント、気軽に聴ける曲が少なくて、深さにあふれるアルバムだなぁ。間違っても、周囲には薦められない面はある。

Heaven Helpはカバー曲らしいが、このアルバムに相応しい。Angieの歌声としても力強い。




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